須江の液体バイオマス発電所 住民3団体、市長に計画撤回求め要望書
石巻市須江地区に建設予定の液体バイオマス発電所を巡り、地区の住民団体3団体が18日、石巻市役所を訪れ、事業計画の中止・撤回を求める要望書を斎藤正美市長に提出した。
発電所建設は再生可能エネルギー発電「G-Bio(ジーバイオ)イニシアティブ」(東京)が計画している。斎藤市長は事業の許可権限は市側にはないとした上で「住民理解が得られていないことは承知している」と述べた。再生可能エネルギー事業の建設抑制区域などを設ける独自の条例制定を検討していることも明らかにした。
住民団体の一つ、「須江地区保護者の会」の我妻久美子代表(42)は「住民は反対で一貫している。住宅地のど真ん中への建設をやめてほしい」と強調。「将来も踏まえ、条例策定は急務だ」と要望した。
斎藤市長は条例について「抑制区域などを設けても(今回の事業に)強制力はないが、今後の計画については抑制力が働くものと考える」と話した。我妻代表は条例制定が進められることについて「前向きに評価したい」と述べるとともに「引き続き、建設計画の撤回を関係機関に訴えていく」と語った。
斎藤市長は県環境影響評価審査会が業者に通知する文書に付する市長意見で「住民合意前提で進めること」などを伝える意向だ。