新型コロナ　石巻８人東松島２人感染　県、緊急事態宣言の要請内容決定

　県は２６日、石巻市の１０代女子学生ら８人と、東松島市の２０代女子学生ら２人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。いずれも重症ではない。

　石巻市の感染者のうち、１０代女子学生が感染経路が不明。５０代無職女性と２０代会社員男性、５０代会社員男性、同女性、１０歳未満の女児、２０代会社員男性の計６人はそれぞれ県内陽性者の濃厚接触者で同居家族。１０代男子学生は県内陽性者の接触者で職場関係者。２５日に陽性が判明した。

　東松島市の２０代女子学生の感染経路が不明。１０代女子学生は県内陽性者の濃厚接触者で知人。２５～２６日に陽性が確認された。

　累計感染者は石巻市５８３人、東松島市１７１人。

＜外出自粛や酒類提供店休業＞

　新型コロナウイルスの感染拡大で政府が緊急事態宣言対象地域に宮城県を追加したことを受け、県は２６日、感染症対策本部会議を開き、宣言に伴い強化する対応策を正式に決めた。酒類を提供する飲食店やカラオケ店には県内全域で休業を要請。県民には午後８時以降の不要不急の外出自粛を求める。

　宣言期間は２７日から９月１２日まで。２０日から再適用されたまん延防止等重点措置では午後７時までの酒類提供が可能だった石巻地方の飲食店にも終日停止が求められる。酒類やカラオケを提供しない場合とその他の飲食店には午後８時までの営業時間短縮を要請する。

　要請に全面的に協力した事業者には売上高や売上高の減少額に応じて１日４万～２０万円の協力金を支給する。

　延べ床面積１０００平方メートルを超えるショッピングセンターなどの商業、遊興施設には午後８時までの時短営業を要請（映画館は午後９時まで）。１０００平方メートル以下にも協力を依頼する。イベントの収容上限は５０００人か定員の５割の少ない方とする。

　県民には午後８時以降の外出自粛のほか、休業・時短要請に応じない飲食店や感染対策が徹底されていない店を利用しないように呼び掛ける。

　県は公共施設の対応に関する指針も示した。原則として休館か利用自粛を呼び掛けるものの、屋外施設や図書館、利用予約がある施設などは時短要請の順守や感染防止策を徹底した上で開館できるとした。

＜東松島市民センター、新規予約は市民限定＞

　東松島市は２６日、地域自治組織の代表者による本年度１回目の合同会議を開いた。市内８地区のまちづくり協議会の会長や市民センター所長ら２１人が出席。新型コロナウイルス対策や、１１月２１日に矢本東市民センターを主会場に開催する「第１回産業祭」などについて渥美巌市長らが説明した。

　２７日に緊急事態宣言の対象地域に追加されることについて、市は感染対策を講じた上で、市民センターを開館できると説明。期間中の新規利用予約は市民に限定すると要請した。

　産業祭について、出席者から「航空自衛隊松島基地の飛行チーム『ブルーインパルス』の飛行を期待して県内外から航空ファンが詰め掛ける」と感染拡大を懸念する声があった。渥美市長は「感染状況次第では中止も検討する。経済を回すことも重要で、３密回避など対策を徹底する」と理解を求めた。