石巻市博物館、11月3日開館 記念企画展も予定
石巻市の斎藤正美市長は31日の定例記者会見で、市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)に入る市博物館を11月3日にオープンさせると発表した。
複合文化施設はホールや研修室などの芸術文化センターと博物館で構成。センターが4月に利用開始した一方、博物館は建物内が文化財保存に適した空気環境になるための時間経過が必要で、開館が遅れていた。
展示面積は約1200平方メートル。常設展示室は原始から近世までの石巻の歴史を解説する。同市出身の彫刻家・高橋英吉の作品、歴史研究家・毛利総七郎が集めた民俗資料「毛利コレクション」の展示スペースを設ける。
ゆかりの先人を紹介するコーナーもあり、開館時は人権派弁護士・布施辰治、アラスカのイヌイットの指導者・フランク安田、画家・芳賀仭(たかし)、弓道家・阿波研造らを取り上げる。
博物館は東日本大震災で被災した旧石巻文化センターの後継施設。被災した収蔵品も再び展示する。開館記念企画展として「文化財レスキュー救出された美術作品の現在(いま)」を開催する。
開館初日は無料開放する。斎藤市長は「多くの方に訪れてもらい、知識を高めてほしい」と話した。