宮城の4病院を2拠点に再編 がんセンターと仙台赤十字、東北労災と精神医療センター

宮城県立がんセンター

 宮城県立がんセンター(名取市)と東北労災病院(仙台市青葉区)、仙台赤十字病院(太白区)の連携・統合構想で、村井嘉浩知事は9日、がんセンターと赤十字病院、労災病院と県立精神医療センター(名取市)の枠組みで再編し、二つの拠点病院を新設する方針を明らかにした。

 4病院の運営に携わる県と県立病院機構、日本赤十字社、労働者健康安全機構、東北大の5者が8日、協議開始で合意した。診療内容や病床数、運営主体など詳細を詰め、いずれも2022年度中の基本合意を目指す。

 がんセンターと赤十字病院は統合し、労災病院と精神医療センターは経営主体を残したまま1カ所に合築する。候補地は移転するかどうかを含めて未定だが、県は前者を仙台医療圏南部、後者を仙台医療圏北部と想定。誘致に名乗りを上げた名取、富谷両市が有力視される。

 がんセンターと赤十字病院による新拠点病院は、総合的な高度がん医療や周産期医療に加え、救急医療や災害医療、新興感染症対策を強化する。

 精神医療センターは当初、連携・統合構想に含まれていなかったが、老朽化で移転や建て替えを別途検討していた。法律上、都道府県が一つ設置する必要があり、合築案が浮上した。精神医療センターと労災病院による新拠点病院では精神医療のほか、災害医療、救急医療を充実させる。

 県庁で記者会見した村井知事は「3病院を一つにするのは難しかった。(2病院ずつの新方針が)県民にとって一番メリットがあると判断した」と述べた。

 日本赤十字社は「地域医療に貢献すべく、真摯(しんし)に協議に臨む」とコメント。労働者健康安全機構の担当者は「職員の雇用の在り方など総合的に考えながら引き続き協議する」と述べた。

 県立病院機構の荒井陽一理事長は「喫緊の課題だった精神医療センターの建て替えが進むという点で一歩前進」との談話を出した。

 がんセンターと労災病院、赤十字病院の連携・統合構想は昨年8月、村井知事が発表。移転新築を見込んで富谷、名取両市が同9月に誘致を表明した。3病院の所在地では、地元住民や医療関係者から構想に反対し、現地存続を求める要望が相次いでいた。

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