閉じる

しょくば拝見>福祉用具補修・整備 石巻祥心会石巻メンテナンスセンター(石巻市湊)

車いすのメンテナンスをするスタッフ

<地域と連携し生活支援>

 敷地に入り、目に入ったのが車いすの車輪の数々。福祉施設というより、町工場の雰囲気が漂う。メンテナンスセンターという意味が一目で理解できた。

 福祉用具は貸与が原則。障害の種類、程度、体形などさまざまな違いがあるため、それぞれ使う人に合わせたオーダーメード整備が必要となる。

 同センター開設までは、その都度仙台に運んでいたが、整備拠点を地元に設け、素早い提供体制を確保。石巻地方で暮らす障害のある人や高齢者が共に働ける就労の場にもなっている。福祉用具専門相談員を配置し、地域・介護保険・障害福祉と連携する。スタッフが「チーム石巻」を名乗るゆえんだ。

 開設してまだ4年だが、事業は各方面に広がりつつある。市役所階段、市ささえあいセンターの清掃も請け負う。メンテナンス後の福祉用具はレンタル業者から利用者へ貸与。中古品販売は車いす、歩行器、つえ、マットなどさまざま取り扱う。今後はカンボジアの子どもたちをはじめ、人々の生活の質向上を目的に寄贈を視野に入れる。

 スタッフはそれぞれの仕事のプロだが、お互いのコミュニケーションもしっかりとしている。働く人たちの快活な表情から、それがよく伝わる。

 現場を取り仕切るサービス管理責任者の松川浩章さん(38)は「高齢社会の日本はまさに多様な福祉の時代。より豊かな生活を支える福祉用具の重要性は高まっている」と、縁の下の力持ち的立場に誇りを持つ。

■施設概要
 2017年6月に開設。石巻市で障害者支援事業などを幅広く展開する社会福祉法人「石巻祥心会」が運営。福祉用具の補修、整備をはじめ、中古品販売、清掃事業など多角的に展開。スタッフは6人。石巻市湊鳥井崎1の1。0225(24)6731。

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告などについては、こちらのサイトをご覧ください ≫

ライブカメラ