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女性としてより良く生きる 石巻市桜坂高で性教育講話

本田さんの講話に耳を傾ける2年生

 石巻市桜坂高(生徒380人)で9月30日、「高校生のための性教育講話」があった。一般社団法人県助産師会の助産師で「ほんだ母乳育児相談室」(東松島市小松)を開院している本田由美さんが「将来のために今を大切にする(性教育)」の演題で、母親になるための心構えや育児、子育てについて説明した。2年生133人は「大人の女性」として、より良い生き方ができるように熱心に耳を傾けた。

 本田さんは人形やスライドを使用し、出産から育児、子育ての過程を説明。「赤ちゃんは昼夜の区別がつかず、おむつ換え、ミルク、夜泣きなど育児は大変。子どもを授かるには覚悟も必要」と強調した。

 出産までの費用や育児でのおむつ代、ミルク代など具体的な金額を示しながら経済的な負担に触れ、「育児、子育てを安心して行うためには周囲の協力などマンパワーが必要」と訴えた。

 育児で疲れている妻には優しくする夫が必要であることを説く一方、夫婦であっても性にとらわれず、それぞれの得意分野の家事を担当することの大切さも。

 男女交際に関するものではDV(ドメスティックバイオレンス)について言葉、体への暴力だけでなく、自由を制限することや、経済的、性的まで及ぶ五つを解説した。「DVは、とても親しい人に対するいじめかもしれない。暴力があったら逃げる。専門家にも頼ってほしい。皆さんにとっては先生。話しにくい時は団体などに相談して」と述べた。

 助産師や産婦人科の仕事、思春期の体の変化、性感染症の怖さも紹介し、関心を集めた。中井悠月さんは「子どもを産むには責任を持つことの大切さを学んだ」と感想を話した。

 性教育講話は石巻市の男女共同参画基本計画事業の一環。高校1年生から3年生までの発達段階を踏まえ、心身の機能の発達に関する理解や、子どもを産み育てることなどについて正しい知識を身に付けさせるのが狙い。

 桜坂高では本年度は7月20日に1年生を対象に実施。3年生は12月16日に予定している。

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