基準地価 東松島、宅地5年ぶり上昇 石巻は5年連続で下落
県が公表した2021年度の県内基準地価〔※〕(7月1日時点)によると、石巻地方の住宅地の平均変動率は石巻市が前年度比1.4%下落し、東松島市は0・3%上昇した。東松島市の上昇は5年ぶりで、石巻市より割安感のある矢本地区を中心に需要が安定し水準を押し上げた。
東松島市の住宅地の調査地点は6。前年度から継続調査する5地点のうち、3地点が上昇、2地点が下落した。
最も上昇率が高かったのは、矢本大溜で2.2%アップ。矢本上河戸は1.4%、赤井川前二は1.0%それぞれ上昇した。下落率が大きかったのは宮戸里で2.2%だった。最高価格は矢本大溜で1平方メートル当たり4万6500円。
石巻市の住宅地は5年連続で下落した。調査地点は24。新規2地点を除く22地点のうち、19地点が下落、3地点が横ばいで、上昇地点はゼロだった。
半島部の下落率が大きく、下げ幅が最大だったのは北上町橋浦大須と雄勝町大須船隠の2.4%。桃生町寺崎町は2・3%だった。旧石巻市でも下落が目立ち、不動町1丁目は2.1%のマイナスだった。
最高価格はあけぼの3丁目の6万3600円、茜平5丁目が5万8300円で続いた。ともに前年度からの変動はなかった。
女川町は2地点ともに1.9%の下落。価格は鷲神浜が2万1200円、桜ケ丘は2万700円だった。
商業地の平均変動率は、石巻市(5地点)が0.7%、東松島市(2地点)は0.3%のマイナス。女川(1地点)は横ばいだった。石巻市の工業地(2地点)は1.6%下落した。県の公表は9月21日。
〔※〕基準地価
土地取引の指標として、都道府県が毎年7月1日時点で調べる基準地の価格。不動産鑑定士が1平方メートル当たりの価格を算定し、土地取引や固定資産税評価の目安となる。