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「石巻おでん」売り上げ急増 テレビで紹介、追い風に

いしのまき元気いちばの練り物売り場。ポップを付けて石巻おでんをアピールしている
テレビでも紹介されたレトルトパックの石巻おでん

 石巻市の新名物として売り出し中の「石巻おでん」が、全国から注目を集めている。9月末にタレントのマツコ・デラックスさんが出演するテレビ番組で紹介されると、関連商品の売り上げが急増。1年で最もおでんの需要が高まる時期でもあり、関係者は「テレビ効果を追い風に石巻おでんが定着するようアピールしていきたい」と意気込んでいる。17日には毎年恒例のPRイベント「石巻おでん鍋開き」を、いしのまき元気いちば(石巻市中央2丁目)で行う。

 石巻おでんは石巻伝統のぼたん焼きちくわなど練り物に光を当て地域振興を図ろうと、2017年から地元の食品製造会社などでつくる「石巻フードツーリズム研究会石巻おでん部会」が中心となり普及に取り組んで来た。

 番組では、練り物が特徴のご当地おでんとして紹介された。部会が手掛けるレトルトパックの商品をマツコさんが味わい、サバだしやぼたん焼きちくわ、サバ天などを絶賛した。

 反響は大きく、サバ天を製造する水野水産(同市魚町2丁目)のオンラインショップでは、放送翌日までにレトルトおでん30ケースが完売。大阪や首都圏のスーパーなどからも注文があったという。水野武仁専務(51)は「これまでもテレビで紹介されたことはあるが、こんなに反響があったのは初めて」と驚く。

 元気いちばでも、放送翌日からレトルトおでんを買い求める客が相次いだ。放送後初の週末となった2、3の両日は計120個を売り上げた。練り物単品もよく売れているという。

 レトルトおでんの製造を担う山徳平塚水産(同)の社長で、部会長でもある平塚隆一郎さん(62)は「知名度が上がってよかったが、増産の依頼に対応しきれていない状況」とうれしい悲鳴を上げる。

 17日の「鍋開き」では熱々の石巻おでんを1杯300円(200食限定)で販売し、おいしさをアピールする。平塚さんは「石巻おでんの魅力を知ってもらい、地元に根付かせたい」と話す。午前10時~午後2時。無くなり次第終了。

 連絡先は石巻商工会議所0225(22)0145。

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