閉じる

現状と課題を確認 復興推進委が3市町視察

震災前後の写真を見ながら被災跡地を視察する委員ら=東松島市野蒜

 政府の復興推進委員会は15日、東日本大震災で被災した石巻地方3市町を視察した。委員長の伊藤元重氏(学習院大国際社会科学部教授)ら5人が石巻市の石巻南浜津波復興祈念公園や、女川町の「道の駅おながわ」などを訪れた。

 東松島市では野蒜のかんぽの宿跡地を視察。被災跡地25ヘクタールを果樹園として再生する「令和の果樹の花里づくり構想」について渥美巌市長が説明した。

 渥美市長は「雑草が茂って観光地にふさわしくなく、所有権が混在して土地の集約も難しい。10年間で完了できなかった課題にも理解をお願いしたい」と訴えた。

 視察を終えた伊藤委員長は「発災後は想定しなかった課題があると知った。一方で成功事例もあり、まちが元気になるような情報を共有したい」と述べた。

 一行は山徳平塚水産(石巻市魚町2丁目)や新西前沼第3復興住宅(同市蛇田)も視察し、住民らと懇談した。

 委員らは今月被災3県を視察し、11月に開く委員会で報告、検証する予定。

関連タグ

最新写真特集