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みやぎ情報活用ノート高校編、完成 石巻工・公開授業で発表

教材を活用した生徒たちの授業を見学する教育関係者ら

 新学習指導要領を踏まえた児童、生徒の情報活用能力(情報モラルを含む)を育成する教材「みやぎ情報活用ノート(高校編)」が完成した。石巻工高で19日、公開授業による発表会があった。新型コロナウイルス禍やGIGAスクール構想(5年間で小中学生に1人1台のパソコンと高速ネットワーク環境などを整備する)が進む中、教育関係者らの関心を集めた。

 ノートは県教委、仙台市教委、一般財団法人LINEみらい財団(東京都新宿区)が、教育工学、情報教育、メディア教育などの分野を専門とする東北大大学院の堀田龍也教授、東北学院大の稲垣忠教授、宮城教育大の安藤明伸教授、静岡大の塩田真吾准教授らの協力の下、共同開発した。

 2019年3月に小学生編、11月に中学生編を作成。総合的に情報の活用方法について学習することで、情報化社会に必要な「情報活用能力」の育成を目指すことにしている。

 高校編は「活動スキル編」「探求スキル編」「プログラミング編」「情報モラル編」の4分野を一冊にまとめた。

 完成発表会では、東北学院大の稲垣教授がノートの意義や概要を説明。「子どもたちの情報活用のスキルを上げていこうというのが狙い。質を高める道具として使ってほしい」と呼び掛けた。

 「さまざまな情報を探求できる子どもたちを育てるためには教科を横断する必要がある」と指摘。教科の枠を超えた活用方法の大切さも説いた。

 公開授業は3年生の物理歴史科。「ルネサンスの三大発明」を題材に、同校の杉田諒教諭が活動スキル編の「アンケートをつくろう」「クラウドサービスの利用と活用」を使って進めた。

 約30人の生徒は各班に分かれ、タブレットを使いながらアンケートフォームの作成などに挑戦した。どの端末からも、さまざまなサービスを利用することができるクラウドサービスの普及に伴い、個人情報などが漏えいする可能性もある。杉田教諭は「行動と責任を持って臨む必要がある」と、生徒たちに注意を促した。

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