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震災前の女川、空から 仙台の芳村さん「思い出写真集」刊行

刊行された「あの頃のふる里」の女川町その1と、その2
女川町思い出写真集「その1」の1部。中央やや左寄りに見えるのが完成間近の町立病院=1996年9月撮影

 仙台市太白区で航空写真を撮影する会社を営む芳村忠男さん(74)が、東日本大震災以前の女川町を空から写した写真をまとめた冊子「思い出写真集 あの頃のふる里」を刊行した。「かつての古里を懐かしく思い起こし、住んでいた方々の心象風景に加えていただければうれしい」と話している。

 芳村さんは道路建設や開発事業のための写真を依頼されて撮影するのが本業。40年以上にわたって業務に当たってきた。震災10年の節目を迎えたことなどから、写真集にすることを思い立った。

 今回発行したのは20~30年前の女川町の市街地を中心にした「その1」と、町内各漁港や出島、江島で構成する「その2」の2冊。共にA4判35ページのフルカラー。「開くとA3サイズになり、大きく見てもらえるようにした。震災後の写真はあえて使わず、かつての姿でまとめた」

 1996年10月撮影の町中心部の写真には、かつての家々をはじめ、町の観光物産拠点だった「マリンパル女川」が見て取れる。翌年4月にオープンする町立病院の完成間近の姿も写っている。

 各700部を制作した。1部1100円。町内では「本のさかい」、「サワダヤ」で取り扱っている。芳村さんは「年内には旧牡鹿町や石巻市の震災前の写真もそれぞれまとめたい」としている。連絡先は航空写真社022(243)4320。

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