閉じる

石巻専修大生、車の冬支度に協力 カーシェア協所有の50台整備

冬タイヤの交換や点検・整備に取り組む4年生

 本格的な冬の到来を前に、石巻専修大自動車工学センター内で10~12日、一般社団法人日本カーシェアリング協会(石巻市駅前北通り)が所有する自動車のタイヤ交換をはじめとする「冬支度」の点検・整備があった。理工学部機械工学科自動車工学コースで学ぶ3、4年生14人がタイヤ、エンジンオイルの交換に加え、ワイパー、オイルフィルターなどの点検・整備に取り組んだ。

 10日は3年生10人が16台、11、12日は4年生4人が34台を担当。実習担当の佐藤匡俊、千葉満両講師の指導の下、タイヤの空気圧などをチェックした後、タイヤを交換。エンジンルームも開けて、入念なチャックをし、エンジンオイルの補充などをした。

 4年生の末永遥大さんは「周囲の皆さんに喜んでもらえることにやりがいを感じる。少しでも地域貢献につながればと思う」と話し、黙々と作業をこなした。

 11日はエンジンオイルを提供するルート産業(千葉県流山市)の伊藤和茂社長も訪れ、「千差万別の車の点検や整備に取り組むことで、応用力や工夫する力が身に付く。期待している」と激励した。

 カーシェアリング協会の吉沢武彦代表理事は「活動を展開する上で、車の安全性がすごく大事になる。皆さんの協力には本当に助かっている」とお礼を述べ、学生たちの奮闘ぶりを見守った。

 点検・整備は、協会と石巻専修大とのタイアップ企画「学生整備プロジェクト」。実習講義の一環で2013年にスタートし、毎年タイヤ交換のピークとなる4月と11月に実施している。

 各種部品は協会の活動趣旨に賛同する各種メーカーなどからの提供。部品を除いて工賃だけでもかなりの経費がかかるだけに、協会では「本当にありがたい」と話す。

 協会は、復興住宅などで非営利のカーシェアリング(平均年齢77歳)や、生活困窮者への貸し出しなどにも尽力。これまで寄付で集まった593台(現在249台)の車を活用し、「石巻発、寄付車を使った共助のひな形をつくる」を合言葉に活動を展開している。

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告などについては、こちらのサイトをご覧ください ≫

ライブカメラ