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大阪・堺工科高定時制生徒ら、女川訪問 無償で包丁研ぎ直し

砥石で包丁を研ぐ生徒たち

 東日本大震災の被災地支援活動に取り組む大阪府堺工科高定時制課程の生徒らが17日、女川町を訪れ、無償で包丁の研ぎ直しをした。

 同校定時制は震災後、堺市の伝統産業を学ぶ授業で製作した包丁や線香を、義援金と共に被災地に届ける活動に取り組んできた。2015年以降は、寄贈した包丁や持ち寄られた包丁を研ぎ直す活動を宮城、岩手の両県で続けている。

 17日は2年生3人と教員ら計9人が訪問。会場となった町観光協会の案内所前で、町民らが持ち込んだ約30丁を研いだ。刃こぼれしたり曲がったりした物もあったが、同校の特別非常勤講師を務める伝統工芸士らが「円砥(えんと)」と呼ばれる機械で荒削りした後、生徒たちが砥石(といし)で一本一本丁寧に仕上げた。

 出刃包丁など3丁を預けた自営業横山美和子さん(70)は「素晴らしい仕上がりで、大事に使わなきゃと思った。復興支援を続けてくれるのはすごくありがたい」と喜んだ。

 仕上げ作業に取り組んだ角田優樹さん(16)は「被災地の方は大変なことがたくさんあったと思うので、少しでも役に立てればと思い丁寧に研いだ。喜んでもらえてうれしかった」と話した。

 同校はこの日、町や町観光協会などに包丁6丁やお香40箱などを寄贈した。

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