より良い祈念公園に 参加型運営協伝承部会、WSで方策探る 石巻
石巻市の石巻南浜津波復興祈念公園で活動する市民団体などでつくる「参加型運営協議会」の伝承部会は、公園の課題を共有するワークショップ(WS)を門脇町3丁目の市門脇東復興住宅集会所で開いた。東日本大震災の教訓継承を見据え、より良い公園や伝承の在り方を探った。
市民団体などの代表者や、国、県、市の担当者ら約20人が参加。東北大災害科学国際研究所の佐藤翔輔准教授が進行を務めた。
参加者は公園が抱えていると感じる課題などを付箋に書き出し、互いに発表した。「この場所にある理由のPRが少ない」「公園や施設を利用する際に申し込む先が分からない」「何を伝えるための場所なのかはっきりしない」など、公園の情報発信に関する指摘が相次いだ。
佐藤准教授は「公園には二つの分かりづらさがある。何を学ぶことができるのか、どこにアクセスするべきかをより明確に発信していく必要がある」と総括した。
WSを踏まえ、加盟団体の活動紹介や防災教育の窓口となるホームページ開設などについても議論した。
伝承部会長を務める公益社団法人「3・11みらいサポート」(石巻市)の中川政治専務理事は「公園利用者や若者世代のために、公園の運営や伝承について、官民が納得できる話し合いの場をつくっていきたい」と話した。