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どぶ漬け唐揚げを新名物に 大学ゼミと連携 懐かしい味、提供

食堂きかくのどぶ漬け唐揚げ。鶏胸肉1枚を半分に切って提供する

 石巻市相野谷の「食堂きかく」が19日、宮城学院女子大現代ビジネス学部の石原慎士教授のゼミと連携した「石巻発どぶ漬け唐揚げ」の提供を始めた。どぶ漬け唐揚げは石原ゼミが中心となり河北地区など市内陸部に伝わる昔ながらの味を再現したもので、発祥地から石巻の新名物への定着を後押しする。

 「どぶ漬け」は、たれなどに具材をどっぷり漬け込む調理法。市内陸部の一部では昔から、下味をしっかり付けた甘辛い唐揚げを特別な日のごちそうとして食べていたという。

 きかくではタレの甘さを控えめにし、鶏胸肉を12時間以上しっかり漬け込み下味を付ける。衣には片栗粉のほか河北産の小麦粉と米粉を使い、二度揚げでカリッとした食感に仕上げた。350円で、持ち帰りもできる。

 店主の佐藤宗雄さん(73)は「どぶ漬け唐揚げは地元住民には懐かしい味。地区外の人には河北の田舎料理として味わってほしい」とほほ笑む。

 いしのまき元気いちば(石巻市中央2丁目)も石原ゼミと連携し、独自のどぶ漬け唐揚げを販売中。石原教授は「食には人を呼び込む力がある。地域に広げ、活性化につなげたい」と話した。

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