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石巻市美術展、複合文化施設での開催好評 前回上回る1961人来場

市複合文化施設で初めて開催された市美術展。市民の関心を呼んだ

 石巻地方で最大規模を誇る公募展「石巻市美術展」(市、市教委、市芸術文化振興財団主催)が10月下旬、同市開成の市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)であり、多くの市民が足を運んだ。入場者は2000人近くに上り、予想を上回るにぎわいだった。初の複合文化施設での開催は第36回という歴史に新たな一ページを刻んだ。

 昨年、新型コロナウイルスの影響で中止になり2年ぶりの開催となった市美術展は、これまでの市河北総合センターから4月に開館した市複合文化施設に移して実施。日本画、洋画、書、彫刻、陶芸の部門ごとに会場を分け、合わせて約250点を展示。入場者は回遊しながら、ゆっくり作品を鑑賞した。

 同市蛇田地区の70代女性は「まきあーとで開催するというので足を運んだ。雰囲気が明るく1点1点じっくり楽しめた」と話し、新たな文化空間での市美術展を満喫した。

 会期中の入場者は1961人と、市河北総合センターだった前回(19年)の912人を大幅に上回った。

 主管の市美術展実行委員会メンバーである阿部悦子さん(洋画)は「車で来やすいこともあったのか男性の姿が今まで以上に目立った。制作する側もここに展示したいと創造をかきたてられるはず。市美術展を核にした石巻地方の美術文化発信の拠点にしたい」と強調した。

 会場ではアンケート調査を実施。動線や照明などに関する市民の意見を、来年以降の市複合文化施設での展示方法に生かしていく。

 市美術展は1982年、石巻中央公民館事業としてスタート。その後展示会場を石巻文化センターに移したが、東日本大震災の津波で被災・解体。休止を経て2014年、市河北総合センターを会場に再開した。

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