「仙台市救急の負担軽減に」 4病院再編、宮城県が必要性強調

宮城県庁

 宮城県が主導する仙台医療圏4病院の再編方針は将来の地域医療に悪影響が出かねないとした仙台市の反論文書を巡り、村井嘉浩知事は2日の県議会11月定例会一般質問で、県内の医療統計などを用いて再編の必要性を改めて強調した。救急搬送では地方の搬送時間短縮、仙台市の負担軽減につながると訴えた。

 2019年の実績によると、仙台医療圏全体の搬送数約6万8000件のうち、約1万件(約15%)が仙台市外からの搬送。村井知事は「(名取、富谷両市に新病院が整備されれば)仙台市の救急に余力が生じ、全体のバランスが取れる」と見通した。

 消防組織別の救急搬送時間は、仙台市消防局の39・3分に対し、名取市消防本部が県内最長の51・3分、あぶくま消防本部も48・9分と格差がある。知事は「(再編で地方の救急搬送時間の)短縮は誰が見ても間違いない」と指摘した。

 高齢化で需要が増す回復期病床は、25年に3899床が必要になると見込むが、現状は1501床(20年時点)にとどまる。知事は「対象の民間2病院は主に急性期。円滑な連携体制を構築し、救急搬送の増加に対応したい」と述べた。

 伊藤哲也保健福祉部長は、周産期の専門医療に対応できる仙台赤十字病院、東北大病院が仙台市にある一方、みやぎ県南中核病院(大河原町)は分娩を休止しており、配置を見直す必要性に理解を求めた。

 災害医療では、黒川地域が災害拠点病院(県内16カ所)の空白地帯で、名取、岩沼両地域は医師不足で災害派遣医療チーム(DMAT)の構築体制に限界があると説明。仙台市が重視する人口規模に応じた医療体制には一定の理解を示しつつ、「県全体の均衡に配慮した配置が望ましい」と答弁した。

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