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三陸道、18日に全通 仙台-八戸直結359キロ 3時間20分短縮

 東日本大震災の復興道路として国が整備を進めてきた三陸沿岸道が18日に全線開通する。未開通区間だった岩手県の普代-久慈インターチェンジ(IC)間25キロが同日運行可能となり、全区間359キロの整備が完了。震災10年の年に、東北3県の太平洋沿岸を結ぶ高速道路がつながる。

 全線開通により、震災前は沿岸部経由で約8時間半かかった仙台市から八戸市までの所要時間は約3時間20分短縮される見通し。災害時の移動経路の確保や、産業・観光振興、救急医療の向上に寄与すると期待される。

 三陸道は三陸縦貫自動車道(仙台市-宮古市)、三陸北縦貫道路(宮古市-久慈市)、八戸・久慈自動車道(久慈市-八戸市)の総称。震災後、三陸道を復興道路、横軸を復興支援道路と位置付け、国が完成期間を「おおむね10年」と掲げて整備を加速させた。

 今年3月に気仙沼湾横断橋を含む気仙沼港-唐桑半島ICが開通し、宮城県内の全線がつながった。国は2020年度中の全線開通を目指したが、普代-野田IC間の崩れやすい地盤でのトンネル工事や、野田-久慈IC間ののり面亀裂への対応などで遅れが出ていた。

 今回開通する区間の事業費は1634億円で、復興道路の総事業費は約2兆円となった。

 一般開放は18日午後3時の予定。

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