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年末年始の食文化継承 女川で鯨肉頒布会、始まる

次々と集まり、鯨肉を受け取る町民=18日、運動公園住宅中庭

 かつて捕鯨基地として栄えた女川町で17日、太平洋北西部で捕獲したニタリクジラの肉と皮を、町が住民に販売する鯨肉頒布会が始まった。

 17日は、指ケ浜から小屋取浜などの海岸部を中心に14カ所をトラックで巡回して頒布した。

 18日は町中心部で行われた。このうち運動公園住宅では、2-3号棟の中庭で配布した。トラックの到着を待ちわびた住民が次々に集まり、あらかじめ注文していた赤肉や皮などを買い求めていた。家族、親類分など合わせて8世帯分を購入した阿部重信さん(79)は「鯨肉は年越し、正月には欠かせない味。守っていきたい大切な食文化だ」と話した。

 町によると今回は439世帯から注文があり、赤肉2.2トンと皮190キロを用意した。19日は町役場、旭が丘集会所などを巡る。

 女川町の鯨肉頒布会は、鯨食文化継承のため1995年度に始めた。東日本大震災で3年間中止になったが、2014年に再開。19年からは商業捕鯨で捕獲した鯨肉を頒布している。

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