原発避難道路・石巻バイパス「整備は国直轄で」 国交相、方針示す
東北電力女川原発(女川町、石巻市)の重大事故時に避難道路となる国道398号石巻バイパスの未整備区間に関し、斉藤鉄夫国土交通相は21日、国直轄工事に向けて調査する方針を示した。要望に訪れた村井嘉浩知事らに伝えた。
斉藤氏は大臣室で村井氏、斎藤正美石巻市長、須田善明女川町長と非公開で面談。出席者によると、斉藤氏は「検証した結果、国直轄でやるべきだと判断した。早速、調査に入りたい」と明言したという。
村井氏は要望後の取材に「来年度にも工事を始めてもらえるのではないか」と説明。東北電が2022年度以降に目指す女川2号機の再稼働前に道路を完成させるべきかどうかは「分からない。できるだけ早い整備を望んでいる」と述べた。
斎藤市長は「現道路は大雨で冠水し通行止めが起きている。大きな前進だ」、須田町長は「産業、防災、あらゆる面で画期的な効果が生まれる」と喜んだ。
未着工の沢田工区(約4.7キロ)について、県は8月、海側を避けて山側にトンネルを2本通す新ルート(石巻市真野-女川町浦宿浜、約5.8キロ)案を地元の首長や議会に示した。