旬の野菜格安、いしのまき農協が年末大産直市　無料のセリ鍋に笑顔

　いしのまき農協の合併２０周年記念「第３４回年末大産直市」が２５日、石巻市あゆみ野５丁目の石巻西農業倉庫敷地内であった。地域農業への関心を高めようと、地場産の食材をふんだんに使った地元グルメの無料配布などを展開した。直売所には地元産の旬の野菜が並び、県産黒毛和牛や宮城野ポークなど数量限定の商品も好評だった。

　この日は朝から厳しく冷え込み積雪もあった。訪れた人々は無料配布された「河北せり」の鍋や「ものう熟成みそ」を使ったおでん、トマトカレーで体を温めながら、地域の味覚を堪能した。

　家族３人で河北せり鍋を味わった石巻市流留の須田邦夫さん（６７）は「いやみがなくて、さらっとしておいしい。根っこと鶏肉が入ってるのもうれしい」と笑顔だった。

　いしのまき農協は２００１年に石巻地方にある１０の農協が合併して発足した。大産直市は合併２０周年を記念し、例年より規模を拡大して開催した。

　ＪＡいしのまき営農企画課の遠山和之課長は「これまでの感謝の思いを込め、地元のおいしいものを手頃な価格で提供した。これからも地元食材の魅力や新しい楽しみ方を発信してきたい」と話した。