日頃の感謝、演奏に乗せて 中学生がコンサート 石巻
石巻市青葉中吹奏楽部(部員11人)と東松島市鳴瀬未来中芸術部(同13人)は24日、それぞれクリスマスコンサートを開いた。青葉中は隣にある介護老人保健施設「第二恵仁ホーム」に入居する高齢者や職員に向けて、鳴瀬未来中はクラシックギターで野蒜市民センターロビーで世代を超えた住民へ、それぞれ日頃の感謝の気持ちを込めて、演奏を届けた。
青葉中・吹奏楽部
青葉中吹奏楽部は10人が参加し、東側校門付近の屋外から演奏した。金管四重奏「ローズガーデン」より、管打六重奏「さくらのうた」、クリスマスにちなんだ「主は来ませり」「ジングルベル」の4曲を披露。ホームの窓際では高齢者がカーテン越しに熱心に演奏を見学した。
サッカー部など部活動で学校に来ていた同級生が応援に駆け付けたり、職員の家族らがサンタクロースに扮(ふん)するなど演奏を後押しした。
トロンボーンを担当した2年の鈴木美晴部長は「みんなの協力もあって、盛り上がって良かった」と話した。
演奏終了後にはボランティアグループ「お助け隊」の3年佐々木結愛さん、2年星研太さんが黒川美和教頭、阿部雅美教諭と共にホームを訪れた。佐々木さんは「いつも見守ってくれてありがとうございます。コロナ禍で大変なこともありますが、応援しています」と、2人の職員にクリスマスカードなどを手渡した。
ホームでは同校の入学式や卒業式の節目の際に手作りの大きなお祝いメッセージ(ボード)を飾るなどして交流を続けている。同中では、こうした心遣いに対して、昨年に続き演奏会を企画した。
鳴瀬未来中・芸術部
鳴瀬未来中芸術部は11人が参加した。「クリスマスイブを日頃お世話になっている皆さんと一緒に楽しみたいと思います」。部員の気持ちに幅広い年齢層の約50人が集まった。
「ザ・ファースト・ノエル」「きよしこの夜」の歌でスタート。中高年層にはなじみが深い「少年時代」や「スカボロフェア」なども演奏した。アンコールでは「ジングルベル」を披露し、歌と演奏は十数曲にも及んだ。
指揮に加え、部員と一緒にギターも演奏した横江絹子顧問は「(コロナ禍の影響で)ここ2年、演奏する機会がなかった」と説明。場所を提供してくれたセンターや、多くの関係者に感謝の言葉を述べた。
ロビーには、同校が11月に地域貢献活動の一環として飾り付けたクリスマスツリーが飾られ、クリスマス気分を盛り上げた。
2年の二宮碧唯部長は「皆さんに喜んでもらえて本当にうれしかった。楽しく演奏ができました」と話した。
同校唯一の文化部である芸術部は、ギター演奏をはじめ、切り絵やバーバリウウムの製作などに取り組んでいる。