デスク日誌(1/5):持ってる記者

 ニュースがついて回る記者と、そうでない記者がいる。30年近く記者をしてきた経験からいうと、自分は明らかに後者だと思っている。

 米軍三沢基地(三沢市)所属のF16戦闘機が燃料タンクを住宅地近くに落としたり、下北半島の小さな村が原子力施設の誘致検討を表明したりと、青森県では昨年の秋以降、胸がざわつくニュースが増えたような気がする。

 昨秋、総局に中堅記者が赴任した。振り返ってみると、彼が泊まり番をしている日に限って事件事故などの発生が多いようだ。恐る恐る確認してみると、前任地でもニュースがついて回ったという。

 大きなニュースの現場に身を置き、取材競争にもまれることで記者は成長する、と先輩方がよく言っていた。取材力や筆力を磨くためには、決して悪いことではない。

 ただ、伸びしろの少なくなったデスクが日々、ニュースに振り回されるのは体力的にきつい。昨年末、日本一大きい青森市の大仏像のすす払いを取材した。仏様に少しだけ多めにさい銭を差し上げ、平穏無事な新年を切に願った。
(青森総局 大友庸一)

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