雄勝石の魅力発信　企画展、あす開幕　石巻・雄勝硯伝統産業会館

　東日本大震災で大きな被害を受けた石巻市雄勝町と特産の雄勝石の歩みを伝える企画展「おがつの石」が１５～３０日、雄勝硯伝統産業会館で開催される。午前９時～午後４時半（火曜日休館）。入場無料。

　硯上の里おがつ運営協議会が主催。多様な作品群を通し、地域の自然と石の魅力、歴史や文化、震災後に育まれたものづくりや人のつながりなどを発信する。

　石の多様性や加工技術を紹介するコーナーをはじめ、若手職人による作品展を開く。加工技術を凝らしたアクセサリーや小物などのクラフト製品を展示する。

　雄勝石は市内で昨年開催された「アニメージュとジブリ展」の公式グッズにも使われた。原石から製品になるまでの工程や関連資料などを見ることができる。

　震災の津波で被災した家屋のスレートを保存し、新しいまちなみに活用した取り組みも紹介。震災前の風景を紫外線プリントした石や、保存に使った道具、スレートの現物を展示する。

　伝統工芸士遠藤市雄さんが実際に使った道具や作品も置く。被災した雄勝総合支所のボイラー室で懸命にすずりを掘り、再興に尽力した姿を伝える。このほか、体験コーナーやクラフト作家とのワークショップ（土日限定）もある。

　連絡先は雄勝硯伝統産業会館企画展示室０２２５（５７）３２１１。