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駐車場をスケボーパークに 「ルール守って使用を」 石巻市総合運動公園

パークでスケボーを楽しむ親子

 石巻市は4日、石巻市総合運動公園南ブロックの駐車場の一角を屋外スケートボードパークとして開放した。スケートボードは昨年夏の東京五輪で正式種目に採用され、日本代表の活躍も人気の追い風となった。週末には愛好者や親子連れなどが訪れ、滑走を楽しむ姿が見られた。

 パークの広さは約700平方メートル。南ブロック駐車場の大型車両用のスペースを活用した。アスファルト敷きでスケートボード専用。ローラースケートやバイシクルモトクロス(BMX)での利用はできない。利用時間は午前7時から日没まで。

 石巻市では、石巻スケートボード協会が2018年、屋内練習場の整備を求めて計5000人の署名を市に提出。五輪の正式種目に採用されたこともあり、20年度に市と協会の協議がスタート。ルールなど制度面を整備し、市と協会の指導の下での開放が決まった。

 会長を務める勝又秀樹さん(44)は、東日本大震災の津波で被災した倉庫を水産加工会社から借り受け、屋内スケートボード場「OnePark(ワンパーク)」を運営。消防法の問題でイベントなどでの利用ができなくなって以降、2市1町での屋内施設の整備を目指してきた。

 昨年には石巻第一自動車学校の教習用コースを練習や大会に活用するプロジェクト「ONEtOWN(ワンタウン)」を始動。一般社団法人「東日本スケートボード協会ONEPARK」を立ち上げ、市からパークを借りることになった。

 勝又さんは「屋外なので天候の影響などの課題はあるが、競技普及のための第一歩を踏み出すことができた。今後も屋内練習場の整備に向けた活動を続け、石巻地方から五輪選手を出せるような環境づくりをしたい」と語った。

 市の担当者は「スケートボードをする人なら誰でも使えるが、基本的に無人の施設。ようやく開放できた場所なので、ルールやモラル、そして安全に十分注意して使用してほしい」と呼び掛ける。

 オープンして最初の週末を迎えた9日、パークでは親子連れが競技に挑戦する姿があった。

 子どもや親戚と訪れた石巻市元倉の会社員市沢雅樹さん(42)は「これまでは公園の外周などで遊んでいたが、こうして整備してもらってありがたい。子どもの遊びの幅も広がった」と話した。

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