旧まんがる堂に巨大壁画 石巻出身のアーティスト「新しいフォトスポットに」
ともに石巻市出身のアーティストkurokuma micco(クロクマミッコ)さんと、いぼくまさんによるユニット「KUMAKAN(クマカン)」が、同市中央2丁目の旧まんがる堂に巨大な壁画を描いた。「若者たちが目標に挑戦するきっかけになってほしい」と願いを込めた。
無限に広がる宇宙空間につながる窓が街の一角に現れた。縦約3.5メートル、横約6.6メートルの壁画だ。青色が基調のモザイクを背景に無数の星々が瞬く。サバやクジラ、シカにネコなど地域を象徴する動物たちは、一目でそれと分かる。
昨年20周年を迎えた萬画館の頭上には、石ノ森章太郎さん(1938~98年)のキャラクター「青いけもの」が雄々しくたたずむ。 萬画館を運営する「街づくりまんぼう」の「街なかキャンバスプロジェクト」の一環で、10月末に制作を開始。毎週末に作業を続け、昨年12月19日に完成した。
いぼくまさんは「制作は寒さとの戦いだったが、地域の人に応援してもらえた。子どものころは街中が遊び場だったので、壁画が新しいフォトスポットになってほしい」と話した。
二人は石巻市女高(現市桜坂高)の同級生で、今年で結成12年を迎える。昨年5月には石巻中里メリー保育園=駅前北通り2丁目=の壁画も手掛けるなど活躍の場を増やす。kurokumaさんは「石巻はやりたいことに挑戦できる場所だとあらためて感じた。制作風景や絵を見た人にもそう思ってもらえたらうれしい」と語った。