(59)泰勝利投手 高卒左腕、貪欲に成長<東北楽天ルーキー紹介>

ドラフト4位の泰。貴重な左腕として飛躍が期待される

 小柄な体を目いっぱい使う投球フォームはダイナミックだ。「圧倒的な投球ができる技術を身に付けたい」。高卒左腕が秘める能力は計り知れない。

 「宇宙人」。鹿児島・神村学園高2年の時、ノートに書いた目標だ。米大リーグで2度のサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)に輝いたデグロム(メッツ)の映像に衝撃を受け、「自分も人間離れした投球をしたい」と強く思った。

 高校では遅咲きだった。入学した頃の球速は120キロほど。コーチの教えを貪欲に吸収し、投球時の体の硬さや無駄な動きを改善した。2年秋に公式戦で初めてベンチ入りし、3年になると球速は150キロ近くまで上がった。

 まずはプロの世界で戦うための土台づくりに力を注ぐ。「高校時代の粗削りな投球は通用しない。長く野球を続けるため、自分の体をコントロールできるようになりたい」。投球では課題の制球とスタミナの向上を掲げる。

 入寮の際は、昨年夏に亡くなった祖母勝子さんの遺骨をロケットに入れたネックレスを持参した。「いつも元気をくれ、小学校の運動会では鍋をたたいて応援してくれた。自分がプロ入りしたことを知らずに亡くなったので、活躍する姿を見せたい」と意気込む。

 気の強い父から「勝負事は何事も勝て」と言われて育ったという。成長を期して夢のスタートラインに立ち、古里の鹿児島・奄美大島にプロでの勝利を届けることを誓った。
(佐々木智也)

[たい・かつとし]ドラフト4位。2003年11月11日生まれ。鹿児島県出身。172センチ、82キロ。左投げ右打ち。鹿児島・神村学園高。18歳。背番号59。

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