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取るぞ全国切符 東北高校空手道選抜きょう開幕 石巻市桜坂、好文館が出場

個人、団体の組手と形で東北選抜出場を決めた石巻市桜坂
団体形で出場する好文館の選手

 第35回東北高校空手道選抜大会(東北高体連空手道専門部主催)が21日、秋田市の秋田県立武道館で開幕する。石巻勢は女子の石巻市桜坂が個人・団体の組手と形、石巻好文館が団体形に出場し、全国切符を懸けて戦う。

 奮闘を誓う両チームの選手を紹介する。

石巻市桜坂

 桜坂高は県新人大会の結果、団体の形と組手に加え、個人の形と組手でも計4選手がそれぞれ東北大会への出場を決めた。団体組手を除く3種目は、開催県枠で全国選抜大会への出場が既に決まった。団体組手を制し、全種目で全国切符をつかもうと奮闘する。

 個人組手の59キロ以上級で1位に輝いた阿部カノア主将(2年)がチームの柱となる。全国選抜出場枠を決めるリーグ戦では、他階級の1位選手3人に勝利。個人の形も制覇して県の頂点に立った。

 顧問の和地淳悦教諭は「学校の歴史を見ても組手と形の両立ができる選手はほとんどいない。局面ごとに出す技の判断力に優れている」と評価する。

 本格的な組手は高校から。5歳から中学3年まで形に打ち込んだ。長年の鍛錬が、蹴りと突き技のスピードと威力、正確さを裏打ちする。

 阿部主将は「団体戦では自分が勝負の分かれ目を担うことが多い。チームの要としての役割を果たしたい」と意気込む。

 共に2年の福村愛梨と佐藤あずさが阿部を支える。得意技は相手の技に合わせた中段突きと戦い方も似通う2選手。攻撃に緩急をつけて相手のペースを乱し、カウンターを狙う。

 佐藤は「副将を担うことが多く、自分が負けると敗退になる局面もある。悪い流れを断ち切れるよう冷静な試合運びをしたい」と話す。次鋒が多い福村は「一人での戦いではないことを意識し、先鋒から2連勝して次に軽いバトンを渡したい」と語った。

石巻好文館

 石巻好文館高は県新人大会の団体の形で3位に入賞した。練習は放課後と、休日には外部コーチや面倒見の良い卒業生らに稽古をつけてもらっている。東北大会に向け、細かい動きの確認を重点的にこなす。

 部員は4人。部の持ち味を聞くと「4姉妹」との答えが返ってきた。練習の合間には笑顔をのぞかせ、和気あいあいとした明るい雰囲気が漂い、1、2年の学年を越えて姉妹のように仲が良いのが伝わった。

 県新人大会ではラウンド1で「燕飛(えんぴ)」、決勝で「壮鎮(そうちん)」を演武した。壮鎮は練習時間をあまり取れなかったが、予想以上の高得点を出し、東北大会出場につながった。

 佐藤海羽(みゆ)主将(2年)は「メンバーとは息がぴったり合う。たとえ本番で緊張しても、皆と一緒ならいつも以上の力を発揮できる」と話す。東北大会ではチームワークの良さを生かし、決勝ラウンド進出を狙う。

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