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まちづくりに海岸防災林活用 官民が意見交換 東松島・大曲地区

海岸防災林を生かしたまちづくりについて意見を交わす関係者

 海岸防災林を生かしたまちづくりについて、東松島市大曲の住民と行政、民間組織が一緒に考える研修会が19日、市大曲市民センターであった。地域住民ら約50人が参加し、住民ができる管理作業や活動に若い世代を取り込む手法について意見を交わした。

 住民ができる管理として枝払いや下刈り、散歩を兼ねた巡視などが挙がった。石巻地区森林組合の阿部昭夫総務部長は「負担にならず継続できる作業がいい。一般的に植栽をしたいという声が多いが、その後の管理が重要だ」と指摘した。

 東北沿岸の長距離自然歩道「みちのく潮風トレイル」の管理を行うNPO法人みちのくトレイルクラブ(名取市)の西沢美幸さんは「大曲浜はブルーインパルスを見ながら運河沿いを歩けるのが魅力。初心者向けの催しを開いて若年層を呼び込もう」と述べた。

 次世代への継承について、大曲小の遠藤公司校長は「児童たちは浜の清掃や木工体験を通して防災林を身近に感じた。体験することが大事だ」と強調した。

 大曲まちづくり協議会の鎌田司郎会長は「住民お薦めの店や見どころをまとめた地図を作ったり、地元に詳しい人を紹介したりして観光客に楽しんでもらう工夫をしたい」と語った。

 住民からは「震災前は散策やキノコ採りをした」「12月に枝払いをして正月飾りを作っては」「運河沿いに桜並木を育てて名所にしたい」などの意見が出た。

 研修会は大曲まち協と市、県などが共催。大曲浜の防災林は東西6キロの34ヘクタール。震災前は白砂青松の景観で親しまれ、再生を目指し2017年から苗木17万本が植えられた。

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