働きやすい職場へ 石巻市がイクボス研修 先進地の実践例紹介
石巻市は、仕事と生活の両立を意味するワークライフバランス(WLB)をテーマにした職員対象の研修会「イクボス研修~上司が変われば職場が変わる」を市ささえあいセンター開いた。青森県平川市の職員で、NPO法人「ファザーリング・ジャパン東北」の斎藤望代表理事(51)が講師を務め、同市の取り組みやWLBを充実させることの必要性を説いた。
WLBの意義として、育児や介護があっても働き続けることができること、長時間労働などを見直すことで職場は働き手の確保やコスト削減が望め、労働環境の改善により子どもをもうける夫婦が増え少子化対策にもつながる、といった利点が考えられる。
斎藤さんは「WLBとは仕事と『大切な何か』を両立できる生き方・働き方を実現できること」と述べ、公務員と並行してNPO活動や地域交流に取り組みWLBを実践する自身の例を紹介。「自分らしい人生の在り方を見つめ直すことができる。またそこで得た人脈や経験が本業の強みにつながった」と話した。
「イクボス」とは、
▽部下の私生活とキャリアを応援
▽組織の目標を達成
▽自らWLBを実践
を満たす経営者や管理職を指す。平川市では2017年に「イクボス宣言」を行い、全ての管理職に義務づけた。男性職員の育児休業制度の周知や意識改革に努め職員の取得推進や、イクボスを導入した企業への助成金制度を創設し、地元への拡大を後押ししているという。
研修会は17、18日の両日、課長補佐以上の職員を対象に実施し、330人が参加した。
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