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悩み忘れてリラックスしよう 【特集】サウナが好きだ。

灼熱の漫談ロウリュウ師いずちゃん「他のスタッフのロウリュウも楽しんでみてくださいね」

 サウナブームが熱い。仙台圏の入浴施設は趣向を凝らしたサービスやグッズ販売を展開。同人誌制作やイベント企画を楽しむサウナー(愛好家)もいる。サウナはなぜこんなに人を魅了するのか—。その理由を探った。

悩み忘れてリラックス 優雅に汗を流そう

 やまびこの湯の「いずちゃん」こと、泉貴(いずき)智さんは、サウナーたちから「東北熱波界の四皇」の一人とも呼ばれ、注目を集める存在だ。

 約1年前は素人だった泉貴さんだが、常連客の声を聞いたり他の人のやり方を研究したりしてレベルアップに熱中した。

 自分なりのスタイルが見えてきたと思った頃、女性プロ熱波師レジェンドゆうさんに出会い、刺激を受ける。「ゆうさんがあおぐと風が見える。風の固まりが膝に乗り、そこからすーっと体に浸透していくような感じで感動した」と今も当時の興奮そのままに熱っぽく語る。

 ゆうさんは今、イベントのゲストとして毎月来店。泉貴さんはそのたびにスタッフらと共に指導を受け、スキルアップに励んでいる。

 ロウリュウ中の話術も大切にしており、体調を崩した人がいないか目配りも欠かさない。「話を聞いて笑っているうちに時間がたった、そんな風に楽しんでもらえたらと思っています」

 泉貴さんはサウナの魅力を「人とのつながりが広がる最高のコミュニティー」と話す。顔見知りになった客同士が家庭や仕事の悩みを話していることもよくあるそう。「肩の荷を下ろし、リラックスして優雅に汗を流してもらいたい」ときょうもタオルとうちわを駆使して熱波を起こす。

じっくり時間をかけるのがポイント 奥義 雅突零式

 いずちゃんの秘技「奥義 雅突零式(がとつぜろしき)」(サウナーが命名)はロウリュウに時間をかけるのがポイント。サウナストーンにひしゃくで少しずつアロマ水をかけ、ゆっくり、そしてしっかりと蒸気を上げる。自分の頭上でタオルを回して蒸気を客側に送った後、一人ずつうちわで軽くあおぐ。水風呂や外気浴スペースでもタオルを回して風を送る。

 タオルは3枚あり、客が多い時と少ない時、水風呂の3シーンで使い分けている。ほどよい固さがないと思い通りの風が生まれないため、柔軟剤を使わず他の物と分けて洗っている。

個性豊かな熱波師たち

 やまびこの湯には男女合わせて13名の熱波師がいる(2月現在)。日々レベルアップしており、口調や動きも個性豊か。お気に入りの熱波師を探してみては。

<おいかわMG>
 細身の体からは想像できないほど勢いのある風を繰り出す「爆風熱波師」。

<ご勘弁カツアキ>
 体力の限界まで全力であおぐ。最後の決めぜりふは「もう勘弁してください」。

<ラブリーともちゃん>
 愛情を込めて丁寧に蒸気と風を送る。女性に人気の熱波師。

ロウリュウはフィンランドの入浴方法

<ロウリュウ>

 「ロウリュウ」(またはロウリュ)は、サウナ発祥地フィンランドの入浴方法だ。ストーブで熱したサウナストーンに水をかけ、蒸気を発生させることで発汗を促す。ロウリュウで上がった蒸気を、客一人一人に向かってタオルやうちわであおぐことを「アウフグース」、あおぐ人のことを「アウフギーサー」「熱波師」と呼ぶ。

<ととのう>

 サウナ、水風呂、外気浴の1セットを繰り返すうちに深くリラックスする状態を指す。「さらにととのうことを『ガンギマリ』、気絶に近い状態を『ギャラクシー』と言います。僕がギャラクシーまで導いた経験は数回だけですね…」(いずちゃん)

<サウナの正しい入り方>

1.まずは水分補給し、体をきれいに洗う。
2.風呂で5~10分ほど温まって「下ゆで」する。いきなりサウナに入ると肌がピリピリすることがある。
3.タオルで体をよく拭く。サウナ室の外で濡れたタオルを絞ってから入る。
4.サウナ室から出たら、かけ湯やシャワーで汗を流してから水風呂へ。
5.外気浴スペースでくつろぐ。

<やまびこの湯>

 高濃度炭酸泉や露天岩風呂など種類豊富な風呂が自慢。サウナ室の室温は客の声を反映しており、サウナ通の評価も高い。お勧めは韓国式あかすり。あかすりをしてからサウナに入ると「玉の汗が出る」と、特に女性に人気だ。

 イベントも頻繁に開催している。レジェンドゆうさんの熱波体験(第2水曜)の他、屋外の「やまびこパーク」でテントサウナを楽しめる日もある。開催日など詳しくはWEBサイトで確認を。

仙台市太白区西多賀5-24-1 ベガロポリス仙台南1階
営/7:00~24:00(受け付けは23:30まで)
休/無休
TEL022-302-7626

※新型コロナウイルス感染症に気を付けて静かに楽しもう

サウナハットやTシャツなどオリジナルグッズも人気

Written by 佐藤 陽子
Photo by 堀田 祐介
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(河北ウイークリーせんだい 2022年2月3日号掲載)

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