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サウナの魅力 東北から伝えたい 【特集】サウナが好きだ。

大自然に囲まれたMARUMORI-SAUNAのロッジ

サウナで地域活性化 大自然でのんびりと

 サウナは入浴施設やスポーツジムなどに併設されていることが多いが、単独で地域活性化の一翼を担っているケースもある。

 丸森町の不動尊公園キャンプ場にある「MARUMORI-SAUNA」は、サウナの本場フィンランド式。水風呂はなく、目の前を流れる川に入ってくつろぐ。完全予約の貸し切り制で、地場食材を使ったバーベキューなどもオプションで楽しめるため、友人グループや家族連れに好評だ。

 人気の「火付け役」は、INTILAQ東北イノベーションセンターで起業家支援に携わっている本多智訓さん。自分たちの挑戦とその熱量を周囲に伝えていくことが大切だと考え、町内で造園業や工務店などを営む仲間とともに2018年にオープンした。豊かな自然を活用するビジネスとして軌道に乗り始めた矢先、台風19号豪雨で被災。国内外から復旧支援を受け、20年3月に営業を再開した。

 最近は県外の利用客も増えている、と本多さん。「年中楽しめますが、特にお薦めしたいのは春と秋。丸森の四季をたくさんの人に満喫してほしいです」と話す。

ロッジ内でもくつろげる

丸森町不動64-1 不動尊公園キャンプ場内
営/10:00~17:00 
料金/2名1万5000円から
申し込み/ 利用の2カ月前から受け付ける。河川工事の影響で3月までは土・日曜、祝日のみ。4月以降の営業予定など詳細はWEBサイトで確認を

MARUMORI-SAUNA

ZINE発行やイベント企画 魅力を広く発信

 東北在住のサウナー9名が所属する「トウホグサウナ委員会」は、それぞれが本業を持ちながら東北のサウナブームをけん引する愛好家グループだ。

 MARUMORI-SAUNAが台風19号豪雨で被災した時は、同施設と共にクラウドファンディングを立ち上げて早期復旧に貢献。21年には屋外に多種多様なサウナを集めたイベント「トウホグ蒸祭」を共催し、多くのサウナーを楽しませた。

 この他、東北各地のサウナ施設や施設の運営者、スタッフの思いを紹介するZINE(同人誌)を発行したり、漫画や雑誌に寄稿したりコラボグッズを販売したりと、活動は多岐にわたる。

 メンバーの一人は「サウナは施設それぞれに良さがあります。東北を巡りながらその魅力を楽しんでほしいです」とPRする。

昨年11月に発行した「TOHOGU SAUNA ZINE vol.4」。126ページもあり、読み応えがある
トウホグサウナ委員会 Twitter

TOHOGU SAUNA ZINE vol.4掲載
実用版用語集(一部抜粋、原文ママ)

<オートクチュール>
 サウニング中、無意識に体の汗をクチュクチュ音を立てながら延ばす迷惑行為。

<脳天アタック>
 頭頂部に水を当てる事により脳冷却がブーストされる行為。MARUMORI-SAUNAの川浴時、水流を頭頂部にあてると効果絶大。クラウンチャクラが開く

<ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア>
 サウナ室の扉。

<汗友(ハンユウ)>
 サウナを通じた親友、盟友、強敵、仲間。

<宮沢賢治はサウナー>
 岩手県が産んだ詩人、宮沢賢治「雨ニモ負ケズ」の一文「南ニ死ニサウナ人アレバ」から勝手に命名。

POPUP SHOP 東北初出店

 TSUTAYA仙台駅前店は昨秋、サウナーに人気のファッションブランド「サウナボーイ」のPOPUP SHOPを開いた。

 仕掛け人は、TSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブの佐藤優香さん。「週5日は行く」ほどのサウナ好きが高じ、同店が新設したばかりのイベントスペースにサウナボーイのグッズを陳列。ブランドが東北初出店だったことに加え、地元サウナ施設の商品も取り扱うことで注目を集めた。

 「サウナはその日の自分にじっくり向き合える場所」と話す佐藤さん。その魅力を広く伝えようと、今年もサウナイベントの構想を練りながら汗を流している。

Tシャツやパーカー、バッグなど約300点を並べた

TSUTAYA仙台駅前店
仙台市青葉区中央3-7-1
営/10:00~22:00 TEL022-224-7710

イベント情報 Twitter

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(河北ウイークリーせんだい 2022年2月3日号掲載)

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