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「喜んでくれたら」石巻市民が車寄付 カーシェア協、通算600台目

寄付した車に協会のステッカーを貼る村上さん(右から2人目)

 寄付で集めた車の共同利用や貸し出しに当たる石巻市の一般社団法人「日本カーシェアリング協会」の寄付車両が通算600台となった。市内で15日、車の受け渡しがあった。

 山下町2丁目の無職村上正司さん(85)が節目となる乗用車1台の提供を申し出た。村上さんは「運転に自信はあったが、事故を起こす前にやめる決心をした」と話し、自宅前で協会職員に車の鍵を手渡した。

 車は村上さんの妻ハナ子さんの妹に当たる今野トミさん(76)=石巻市=が2011年12月に購入した。東日本大震災で鮎川地区にあった自宅とマイカーが被災した後、母親が入所する介護施設への行き来などに使い、村上さんに譲り渡した。

 今野さんはカーシェア協会の活動を知って寄付を持ち掛けたという。「震災後はいろいろな人に助けてもらった。まだ使える車を寄付して喜んでくれたらうれしい」と語った。

 カーシェア協会は11年7月に設立された。寄付後に廃車となったケースを除き、現在は235台を全国各地で活用する。

 カーシェア協会の石渡賢大さん(31)は「車を必要としている人は多く、寄付への協力をお願いしたい」と話した。

車の寄付について|日本カーシェアリング協会

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