防災道路の役割担う2区間、24日に開通 門脇流留線門脇工区、石巻女川線・浦宿橋
東日本大震災後、防潮堤機能を併せ持つ高盛り土道路として県が石巻市内で整備する都市計画道路「門脇流留線」のうち、残る門脇工区3.4キロが24日、開通する。これにより門脇流留線は全通し、東松島市の都市計画道路「矢本門脇線」と接続する。両市間の災害時の避難・救援ルートの確保、地域間交流の促進や観光振興に寄与することが期待される。万石浦に架かる県道石巻女川線の「浦宿橋」も24日に供用開始する。
門脇流留線は震災で被災した魚町3丁目と門脇元明神を結ぶ。県は災害時の避難路の役割を担う道路として、2012年度から復興交付金を活用し延長7.9キロ区間の整備を進め、これまでに魚町工区2.6キロ、南浜工区1.1キロ、2.5~4メートル盛り土する門脇工区の一部0.8キロの計4.5キロが開通した。2車線、車道幅員6メートル。
今回開通する門脇工区3.4キロ(市道新橋双葉線交差点まで)には、第2明神橋(延長60メートル)が整備される。総事業費は約338億円。
24日は午前10時から現地で関係者ら約50人が出席し開通式をする。利用開始は午後3時の予定。
門脇流留線の全通により、三陸沿岸道へのアクセスが向上し、魚町方面からの物流機能の強化にもつながる。
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浦宿橋は延長324メートル。県が2008年度から整備する県道石巻女川線浦宿道路(延長1080メートル、2車線、幅員6.5メートル)の一部。浦宿道路は防災道路の役割を担う。
石巻女川線は石巻市と震災で被災した女川町中心部を結ぶ。同町浦宿浜地区は大雨時の冠水により度々通行止めになるなど課題を抱えていた。県は浦宿橋を含むバイパスの整備に着手し、12年度からは復興財源(社会資本整備総合交付金・復興枠)を活用して整備を進めてきた。総事業費は約75億円。
24日は午後1時半から現地で浦宿橋の開通式を開く。一般開放は午後4時半の予定。