石巻に全国トップクラス規模の放課後児童クラブ誕生
石巻市蛇田丸井戸に、民間では全国トップクラスの規模を誇る放課後児童クラブが誕生する。NPO法人乳幼児保育園ミルク(石巻市のぞみ野2丁目)が運営する「蛇田地区放課後児童クラブうーるー」で4月1日に業務を始める。
「うーるー」は蛇田小そばの旧スーパーあいのや蛇田店に設けた。敷地面積は749平方メートル。木造2階で延べ床面積494平方メートル。
正面玄関を入ると多目的室が目に入り、2階も吹き抜け周辺に回遊性のあるスペースを配置。カラフルなじゅうたんを敷いて児童が自由に活動したり、動き回れたりするように配慮した。
1階の生活室には台所を完備。ミルクの相原かよみ理事長(54)は「NPO法人の関係者や近所の方々の交流の場になれば」と積極的に開放する考えだ。
うーるーは、フランス語でうれしいや幸せを意味する。相原理事長の長男の駿施設長(31)は「幸せの居場所づくりを目指したい」と意欲を語る。
定員は5クラス計200人。現在、蛇田小学校区には四つの放課後児童クラブがあり、200人以上の児童が利用している。うち同じプレハブで運営する二つは校舎から少し離れた場所にあるため、児童の交通事故などを心配する声も少なくなかった。
4月からは石巻市からの委託も兼ねて「うーるー」が集約することになり、こうした安全上の問題も解消される。ミルクが運営する「のぞみの放課後児童クラブ」(のぞみ野2丁目)も移転する。
駿施設長は「児童に第二の家と思ってもらえるように約20人の支援員、補助員らスタッフと精いっぱいお手伝いさせていただきたい」と述べた。
ミルクでは、待機児童の解消や子育て世代への支援を目的に国、県、市の補助などを得て昨年8月30日に起工式を実施し、準備を進めていた。
放課後児童クラブは、就労などに伴い保護者が家庭にいない児童を対象に「大人の見守り」の下、安心して遊びや学び、生活の場所を提供することを目的としている。うーるーでは最長で午後7時まで利用できるほか、土曜のオプション、学校が長期の休みのときなど臨機応変に対応する。