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春香る「葉セリ」、柔らか 収穫最盛期 石巻・河北地区

青々とした葉セリが茂るセリ田=石巻市馬鞍
収穫したばかりの葉セリの選別作業=石巻市相野谷

 石巻市河北地区で特産品「葉セリ」の収穫が最盛期を迎えている。柔らかく香り高いのが特長。5月中旬まで昨季並みの計約17トンを出荷する予定。

 「春セリ」とも呼ばれる葉セリは「飯野川在来」と呼ばれる在来品種で、芽吹いた茎葉だけを刈り取る。秋冬に根ごと収穫する「根セリ」と比べて柔らかく、長距離輸送には適さないため、地元スーパーや同市小船越の道の駅「上品の郷」に並ぶ。

 河北地区の山あいの地域で生産される「河北せり」は、豊かな地下水を生かして約300年前の江戸時代から栽培されてきた。いしのまき農協セリ部会は今春、10軒の生産者が計約90アールで栽培。朝露が残る早朝、セリ田に入って刈り取り、丁寧に選別、洗浄して出荷する。

 部会長の高橋正夫さん(74)は「生育は順調。おひたしや浅漬けなどで、葉セリならではの柔らかさを味わってほしい」と話す。次女の泉さん(46)は「葉を生のまま刻んでキムチに加えたり、炒めてご飯にまぜたりしてもおいしい」と勧める。

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