(259)花蜂の腹に蜜透く流離かな/三橋 敏雄(1920~2001年)
花の蜜を求めて飛ぶ「花蜂」を、刺されるかもしれない近さで凝視したのだろう。そうでなければ、蜜が透くほどの蜂の腹の透明度に気づくはずはない。物の本質をつかもうとする俳人の気迫を感じる。そして前半の小さ…
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