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(259)花蜂の腹に蜜透く流離かな/三橋 敏雄(1920~2001年)

 花の蜜を求めて飛ぶ「花蜂」を、刺されるかもしれない近さで凝視したのだろう。そうでなければ、蜜が透くほどの蜂の腹の透明度に気づくはずはない。物の本質をつかもうとする俳人の気迫を感じる。そして前半の小さなものへのまなざしから、後半の蜂が空へ飛び立っていくような「流離」への展開も大胆だ。移動養蜂家は、花…

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 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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