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しょくば拝見>機械製造業 杉浦鉄工所(石巻市松並1丁目)

顧客のニーズに合わせた製品づくりに励む杉浦社長(前列中央)と社員ら

<最適な1台に全力注ぐ>

 ステンレス製のベルトコンベヤーや氷供給機といった水産加工機械の設計・製造、据え付け工事を中心に、製氷プラント、荷役作業で活躍する物流コンベヤーなども手がけている。

 1931年創業。90年にわたり、時代のニーズに合わせたものづくりで市の基幹産業である水産業を下支えしてきた。

 3代目の杉浦庄次社長(69)は「お客さん第一でやってきたからこそ90年続けてこられた。無責任な仕事はできない」と力を込める。

 何より大切にしているのは、顧客の声を聞くこと。要望や設置スペース、天井高、対応する魚種などに合わせて一から図面を引き、職人たちが連携してその事業者に最適な1台を作り上げる。納入後も現場を訪ねて話を聞き、使い勝手などを確かめている。

 東日本大震災を機に首都圏からUターンした息子の隆浩専務(38)は「自分たちの製品が使われている様子を見られるのが醍醐味(だいごみ)。試行錯誤して形にしたものをお客さんに喜んでもらえるとうれしい」とやりがいを語る。

 2016年には、町工場では珍しい2次元レーザー加工機を導入。曲線や切り抜きなど複雑な形状の加工が高精度かつ効率的に行えるようになり、難易度の高い依頼にも対応可能となった。

 隆浩専務は「技術をさらに磨き、近隣の鉄工場と切磋琢磨(せっさたくま)しながら地域の発展を目指したい」と意気込む。

■会社概要
 1931年7月、杉浦社長の祖父・庄一氏が石巻市住吉町で創業。35年に湊町1丁目へ移転し、71年に2代目の久吉氏が法人化した。現在地へ移転したのは84年。従業員7人。資本金1000万円。石巻市松並町1丁目11の2。0225(22)2519。

水産加工機械・ベルトコンベア製造 杉浦鉄工所
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