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石巻市議選告示 43候補、舌戦始まる 22日投開票

期日前投票に訪れる有権者が目立った市役所5階市民サロン

 任期満了に伴う石巻市議選が15日、告示された。定数30に対し現職25人、元議員2人、新人16人の計43人が立候補を届け出た。東日本大震災から11年が経過し、ポスト復興のまちづくりや加速する人口減少への対策などで論戦を繰り広げる。投票は22日で、即日開票される。

 初日は各候補が事務所前などで第一声を上げ、選挙カーで遊説した。現職男性は市の人口が1年で2000以上減っている現状に触れ「なぜ減るのか原因を追究していない」と市の姿勢を批判。「行政改革と産業振興で財源を生み出し、人口減少対策に当てる」と主張した。

 商業施設が集まる蛇田地区でマイクを握った別の現職男性は、人口減による市の厳しい財政事情を説明し「現状の生活レベルを維持していくのは難しい」と指摘。「市の情報発信が足りない。苦しいことも市民に伝えて共有し、議論していきたい」と呼びかけた。

 前回より新人候補が5人増え、市議会の世代交代が進むかどうかも焦点となる。初めての選挙戦に挑む新人男性は集まった支持者に「一人一人の夢を応援したい」と語りかけ、「しがらみが強い市議選は地縁や血縁がないと無理と言われてきた。それを覆したい」と意気込んだ。

 新人女性は「市政に若い力を注入し、若返りを図る。地域、子どもの声をきちんと聞き、市政に反映させるためにも女性議員を増やしたい」と強調。高齢者施設駐車場での演説では「(手続き優先ではなく)もっとスピード感ある介護・福祉サービスの提供が必要だ」と訴えた。

 立候補者が40人を超えたのは、48人が出馬した2006年の「やり直し市議選」以来。定数を4減して30になった前々回(2014年)は35人、前回(18年)は38人だった。

 政党別では立憲民主1人、公明3人、共産2人、無所属37人。年代別は60代が19人で最も多く、50代9人、40代7人、70代6人、30代2人だった。平均年齢は59・0歳で、前回より1・1歳上がった。女性は前回より3人増の7人。

 投票は22日午前7時から市内106カ所で行われ、午後9時半から市河北総合センターで開票される。

 14日現在の有権者数は11万9489人。

期日前投票開始 石巻市役所など

 石巻市議選(22日投開票)の期日前投票が16日、市内各所で始まった。有権者は立候補した43人の中から公約や人柄を見極めて判断した意中の人に一票を投じた。

 市役所5階市民サロンに設けられた期日前投票所には、午前中から投票に訪れる人が相次いだ。

 市湊の会社役員志摩貴さん(71)は投票した候補に「東日本大震災からの復興を前に進められるよう努めてほしい」と期待した。

 期日前投票所は21日まで設置される。市役所5階と6総合支所、蛇田支所、渡波公民館は午前8時半~午後8時、稲井公民館と荻浜支所は午前8時半~午後5時。

 イオンモール石巻(市茜平4丁目)は19~21日午前10時~午後7時、石巻専修大(市南境)は18日午前9時半~午後5時、田代島開発総合センター、長渡地区振興会館、網地地区自治会館は20日午前8時半~午後6時開設される。

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