石巻圏・新百景>北上川の堤防(石巻市)
<川と街の親和性高まる>
蛇行する川に沿って遊歩道の敷かれた堤防が延びる。沿線には観光施設や高層マンションが建ち、開放感と都会的な雰囲気が同居する。
石巻市の北上川河口部の堤防は、国土交通省北上川下流河川事務所が東日本大震災の復興事業で両岸計15キロに整備した。高さは海抜7.2~4.5メートル。数十年から百数十年に1度の頻度で発生する津波や高潮に対応する。2013年1月に着工し、今年3月末に完成した。
震災前、河口部には堤防がなかった。風景は一変し、川と街の親和性は大きく高まった。遊歩道は心地よい散歩コースとなり、川岸には釣り客の姿が目立つ。
観光客が集まる石ノ森萬画館や「いしのまき元気いちば」に近い中央地区はキッチンカーや屋台の出店スペースにもなり、にぎわい創出の装置としても活用されている。