写真題材に「二人展」 山田さん+いぼくまさん共同制作 石巻
2人の女性アーティストが写真を題材に共同作業で制作した作品10点を展示している「二人展『+add』」が石巻市中央2丁目の石巻まちの本棚で開かれている。機知と創意、遊び心にあふれた作品展になっている。29日まで。
企画したのは写真家の山田真優美さん(42)とイラストレーターいぼくまさん(35)。ともに石巻地方を拠点に活動しているが、本格的なコラボは初めて。
2人がそれぞれ被写体にしたのは道ばたの花や鉄くず、街灯、じょうろなど、ほとんどが街中で身近に目に付くものばかり。
ユニークなのは撮った写真をそのまま展示するのではなく、互いに撮影した写真を交換し、コラージュしたり、紙の箱に入れたりして、全く別の世界観を想起させる作品に仕上げているところ。展示会のタイトルを、「付け加える」という意味がある「add」にしたのもそのためだ。
訪れた市内の30代男性は「なぜ、このような試みをしたのか」「この作品の写真を撮ったのはどっち」と2人に質問しながら「とても面白くて興味深い」と1点1点、熱心に見ていた。
いぼくまさんは「写真への挑戦は初めてだったが、別の人間の視点が加わり何かを施すことで、作品のイメージが、がらりと変わり新鮮だった」、山田さんは「私の撮った写真が、こういうふうに見えてくるんだと驚いた。自分の物差しから脱却できた感じ」と、それぞれ充足感をにじませた。
29日までの土・日・月曜に開場。午前11時~午後6時。入場無料。連絡先は0225(25)4953。