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牛、伸び伸び 石巻・上品山で放牧開始

牧場に移され放牧される雌牛

 石巻市の市営河北上品山(じょうぼんさん)牧場で20日、今季の牛の放牧が始まった。入牧はほぼ例年と同じ時期となった。

 初日に入牧したのは市内の畜産農家8戸から搬入された繁殖用黒毛和種の雌25頭。体重測定や感染症予防の注射を受けた後、青空が広がる約30ヘクタールの放牧地に放された。

 一連の作業は屋外がメインだが、新型コロナウイルス感染防止対策で全員がマスクを着けて対応した。2頭を預けた同市前谷地の畜産農家後藤圭一さん(42)は「農繁期に牛を預けることができ、助かる。暑い夏場を涼しい山で過ごし、一回り、二回り大きくなってほしい」と期待した。

 上品山牧場は1972年に開設され、今年でちょうど50年を迎えた。2011年から2年間は、東京電力福島第1原発事故の影響で牧草の放射性物質が国の基準値を超え、休止したが、13年に再開した。

 放牧は牛のストレス軽減による安定出産や預託農家の労力を減らすのが主な狙いで、今季は10月28日までの161日間。

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