デスク日誌(5/24):絵本の中の戦争

 「大統領、我が軍の兵士たちは士気が上がらず、防戦一方です」

 「こうなったら禁断の最終兵器を投入するしかないな」

 大崎市鳴子温泉川渡で喫茶店を開く、こけし雑貨販売の「カガモク」が制作した絵本「第三次(大惨事!?)こけし大戦」で、秋田犬をかわいがる大統領が支配する某国の戦争の相手は日本だ。4年近く前の作品だが、今読むと最近の情勢が嫌でも想起される。

 物語では、兵士では使いものにならないと、軍需工場に派遣されたこけしたちが活躍する。こけしたちが開発した新兵器が、敵軍兵士の戦意を喪失させ、形勢逆転を狙う大統領が日本に向けた最終兵器の発射ボタンに手をかける-とストーリーは進んでいく。

 パンダの国や、ミサイル発射を繰り返したりする国の指導者らも顔を出す絵本。もちろん、こけしが主人公の楽しい寓話(ぐうわ)だが、通底するのは戦争の愚かさだ。

 絵本のようなハッピーエンドは望むべくもないが、かの地での一日も早い停戦と、指導者たちが問題と向き合うサミットが実現しないか、願うばかりだ。
(整理部次長・大場隆由)

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