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しょくば拝見>商品開発 舟形アグリ食品販売(石巻市小船越)

地域に感動を与え、消費者に喜んでもらえる商品を次々に生み出している佐々木社長(中央)とスタッフ

<栽培に力、最高品質>

 「生産者の顔が見える安心・安全な原料の栽培に力を注ぎ、栽培の現場にいる人間が加工品の商品開発に取り組む。これが最高品質を消費者に提供できる最良の方法と信じている」。石巻市小船越地区で小麦や大豆、大麦を心を込めて育て、こだわりぬいた商品を送り出している佐々木茂社長(67)は、持論を展開する。

 会社勤めの傍ら、農家の4代目としてササニシキを作っていたが、1998年4月に一念発起し、母体となる農事組合法人舟形アグリを設立。4カ月後には舟形アグリ食品販売を創業した。

 「まさにゼロからスタートで大変だった」と振り返るが、持ち前の研究熱心さも手伝って次々に栽培は成功。手掛けた小麦の「ゆきちから」は、サバだしラーメンの麺に練り込まれたほか、県が16年に指定した小麦の新奨励品種「夏黄金」はパンや中華麺用に重宝されるなど取引先から高い評価を得ている。

 商品開発には人一倍熱心で、さまざまなアイデアが浮かび、ヒット商品を連発している。最近は大麦を焙煎(ばいせん)し粉にした「香煎(こうせん)」のロールケーキとマドレーヌを開発販売、人気を集める。

 インターネットの販売も開始した佐々木社長は「お客さんからおいしかったと、はがきや手紙が届くと、モチベーションが上がる」と笑顔を見せる。今後も創業以来のモットーである地域に感動を与え、消費者に喜んでもらえる商品を生み出していく覚悟だ。

■会社概要
 資本金は120万円。従業員は法人、食品販売合わせ、パート、アルバイト含め十数人。大豆を使用した寄せ豆腐や油揚げ、あぶら麩(ふ)などもある。石巻市小船越舟形71。0225(62)0911=水、金曜を除く午前7時半~午後5時。

舟形アグリ食品販売

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