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黒須元石巻市議への懲罰処分、違法 市に賠償命令 仙台高裁

 やじを飛ばすなどしたため石巻市議会から出席停止の懲罰処分を科されたのは違法だとして、黒須光男元市議が市に300万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、仙台高裁は1日、請求を棄却した一審仙台地裁判決を取り消し、120万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 瀬戸口壮夫裁判長は、議場でのやじについて「問題となり得る言動はあったが、議事妨害の悪影響が生じたとはうかがえない」と指摘。処分は不相当に過重で「裁量権の範囲を逸脱している」と結論付けた。処分を記載した議会便りの全戸配布も名誉毀損(きそん)に当たると判断した。

 斎藤正美市長は「市の主張が認められず残念。市議会と相談しながら対応する」との談話を出した。

 判決によると、黒須氏は2020年2月の市議会定例会本会議でやじを飛ばすなどして議会の議事を妨害したとして、同3月、会期終了まで8日間の出席停止とする懲罰処分を受けた。

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