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衆院小選挙区・区割り改定案 石巻地方は宮城新4区に 塩釜など12市町村

 衆院選挙区画定審議会は16日、小選挙区定数を10増10減し「1票の格差」を是正する区割り改定案を岸田文雄首相に勧告した。県の定数は6から5に減り、4~6区を南北二つの選挙区に再編した。石巻地方3市町は塩釜市や富谷市などと構成する新4区に入った。

 新4区は、5区の石巻市、東松島市、女川町、松島町、大郷町に、4区の塩釜市と多賀城市、富谷市、利府町、大和町、七ケ浜町、大衡村を加えた12市町村で構成する。5区だった南三陸町と涌谷町、美里町は大崎市や気仙沼市が入る新5区に入った。

 5区現職で連続9回当選の立憲民主党の安住淳氏は談話で「約30年にわたり多くの人々と苦楽を共にした選挙区であり、私の全て。分割は身が引き裂かれる思いで残念だ」と心境を語った。

 石巻地方など県内沿岸部は東日本大震災で甚大な被害を受け、人口減少が加速する。「人口減少だけで過疎地や被災地の議席を減らすことには強い疑念を感じる」と指摘した。

 自民党は4~6区での候補者調整が予想される。昨年10月の衆院選に5区から初挑戦し、安住氏に敗れた自民党の森下千里氏は「区割り案が示されたばかりで考えがまとまっていない」と戸惑いを口にした。

 衆院選後も石巻市を拠点につじ立ちを続けており「これからも宮城から国政に挑戦したい」と語った一方、新4区から立候補するかは「党の考えもあるので私からは申し上げられない」と話すにとどまった。

 区割りの見直し対象は25都道府県、140選挙区で、ともに過去最多。格差は現行の2.096倍から1.999倍に縮小した。岸田首相は勧告を反映した公選法改正案を秋に想定される臨時国会に提出する考えを示唆。成立すれば、公布後1カ月程度の周知期間を経て新区割りが適用される。

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