学校防災向上へ情報交換 石巻市推進会議が会合 災害対応力、強化目指す
石巻市学校防災推進会議(座長・佐藤健東北大災害科学国際研究所教授、21人)の2022年度初会合が市防災センターで開かれた。東日本大震災を教訓に園児と児童生徒の命を守ることを主眼に今後の学校防災の取り組みについて必要な調査・検討をすることを申し合わせた。
会議は大川小事故検証報告書の「24の提言」を具現化するための要となり、石巻の学校防災の推進に向けて「防災研修」「防災管理」「防災教育」の各ワーキンググループ(WG)が中心となって具体的な取り組みを進めていく。
教職員の災害対応力の向上に向け防災主任研修会を年4回実施する。学校防災フォーラムは8月4日、同市開成の市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)で開き、本市の防災教育の実践を発信する。
市立全学校園の学区に設置された「地域防災連絡会」は11月6日に実施予定の市総合防災訓練で地域と学校の合同訓練を視野に入れ、活動の充実を目指す。
初会合で佐藤座長は「防災主任を中心に学校ぐるみで(学校防災に)取り組んでいる。防災は地域の方の協力が必須」と指摘した。桜井愛子東北大災害科学国際研究所教授も地域との連携を強調し、災害リスクと情報の共有を説いた。
他の構成メンバーからは地域防災連絡会の充実が取り上げられ「地域にはキーパーソンとなる存在の人がいる。コロナ下で熟議、対話が難しいが、もっと無駄を恐れずにやれないと協力や反応は得られない」との意見が出た。
震災を風化させず、子どもたちの大切な命を守るための持続可能な取り組み、学校が組織として「災害に対応する総合力」の向上が求められている。各メンバーは市教委の説明や協議を通じて学校防災への意識を高めた。
初会合は5月20日に開催された。
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