帆船と大航海時代学ぶ サン・ファン館、15日から企画展 平川館長の講座も
石巻市渡波の県慶長使節船ミュージアム(サン・ファン館)は15日から企画展「帆船と航海」を開く。10月末まで。施設が大型リニューアルに伴い11月以降に休館するのを前に、企画展では木造復元船サン・ファン・バウティスタ号や大型帆船がなぜ造られ、どのような旅をしたのかというサン・ファン館設置の原点を確かめる。
慶長使節団が大海原を渡った17世紀初頭、世界は大航海時代の真っただ中にあり、欧州を中心に多くの帆船が行き交い、物と人の交流がグローバル化に踏み出した時代に当たる。
企画展示室では「大航海時代の世界状況」「航海用具と航海術」「帆船の建造」「帆船文化がもたらしたもの」「帆船文化と航海」「帆船が象徴するもの」-の六つのテーマを設定。帆船の必需品だった天体の高度観測に用いた機器「四分儀」などを展示する。
会期中、今年4月に館長に就いた平川新東北大名誉教授が「サン・ファン号出帆の世界史的前提~戦国日本から帝国日本へ」と題し、全3回の歴史講座を開く。1回目は16日午後1時半から「織田信長と大航海時代」のテーマで講演する。
2回目は8月27日で「豊臣秀吉とバテレン追放令と朝鮮出兵」、3回目は9月24日で「徳川家康の外交と政宗の登場」と題して話す。時間はいずれも午後1時半から。参加無料。
各回の参加希望者は新型コロナウイルス感染防止を図り、人数を調整するためサン・ファン館0225(24)2210かメールkouza@santjuan.or.jpに申し込む。