フレッシュマン奮闘>石巻市保険年金課
それぞれの夢と希望、不安を胸にこの春、社会への第一歩を踏み出した若者たち。石巻地方で奮闘する各分野の新戦力を紹介する。(随時掲載)
■石巻市保険年金課 佐藤乃恵佳(のえか)さん(19)
<市民と関わり充実感>
子どもの頃から、人のために何かをするのが好きだった。将来の進路を考えた石巻好文館高2年の時、真っ先に浮かんだのが公務員だった。自治体に勤める叔母に話を聞いた。身近な存在で、奉仕精神の要る仕事。イメージとぴったり合った。進学する級友が多い中、「早く経験を積みたい」と生まれ育った石巻市の採用試験を受けた。
配属先は年金の手続きや相談に訪れる市民に応対する職場。「市民と直接関わる仕事がしたかった」と喜ぶ。年金の種類や仕組みを学び、先輩の仕事ぶりを観察。5月中旬から窓口に立ち始めた。
「まだ緊張はするけれど、アットホームな職場で仕事が楽しい。日曜夜の『サザエさん』の時間も全然憂鬱(ゆううつ)じゃない」と笑顔を見せる。上司の安倍恵理さん(48)は「素直だし、やる気がある。周りも明るくしてくれる」と評価する。
東日本大震災時は小学1年生。北上地区にあった母の実家が津波で流された。家族が苦労する中、何もできなかった記憶が残る。「『人の役に立ちたい』と思うようになったきっかけかもしれない」
将来的に目指すのは、幅広い知識を持った職員。「いろいろな部署を経験して、どんなことにも対応できるようになりたい」と向上心を抱く。石巻川開き祭りなどイベントの運営にも積極的に参加するつもりだ。
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