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街中に創造と娯楽の拠点 「シアターキネマティカ」、5日誕生 石巻

意外と中が広い空き店舗。ここが芝居や上映会などができるホールに生まれ変わる。計画を推進してきた矢口さん(左)と阿部さん

 空き店舗を活用した複合エンターテインメント(エンタメ)施設「シアターキネマティカ」(石巻市中央1丁目)が街中にいよいよ誕生する。オープニングセレモニーが8月5日に行われた後、こけら落としイベントで13、14日に「いしのまきこども映画祭」がある。市民の新たな文化交流の場が街中を活気づける。

 シアターキネマティカは石巻劇場芸術協会が中心に計画。旧映画館を改修・整備したクラフトビール醸造所(旧日活パール跡)やギャラリー、ライブハウスが並ぶ通りにある2階建て空き店舗を、映画や演劇が楽しめる飲食店付きの複合施設に改修した。当初、春の開館予定だったが諸事情が重なり夏にずれ込んだ。

 オープンするのは1階部分。ホールとカフェを合わせて約100平方メートル。5日のセレモニーは(1)午後7時(2)午後8時半-の2回に分けて定員各50人限定で実施。ミニ上映会や施設内ツアーを行う。

 こども映画祭は児童書などを出版するポプラ社(東京)が共催。千葉均社長が石巻市出身という縁で実現した。上映作品はポプラ社の代表作を映画化した「おまえうまそうだな」(1時間29分)。13日は(1)午後1時(2)午後4時-の2回。14日は午前11時から。観覧無料だが予約が必要。定員各回30人。

 同協会の矢口龍太さん(39)と阿部拓郎さん(34)は「東日本大震災の被災地で活動するアーティストたちの創造の場になれば。同時に老若男女の市民が交流できる、地域に根差した複合エンタメ施設を目指したい」「連携しながら街中に新たな娯楽文化、刺激に満ちた楽しい空気を生みだしたい」と意欲的だ。

 石巻劇場芸術協会は2019年2月、被災後の石巻地方の劇場文化の在り方を考えようと発足。シアターキネマティカは今後の活動拠点になる。今回は1階部分だけだが、将来は2階も活用できるように改修する計画だ。

 連絡先はkinema@r-ishinomaki.net

かわまちでも14日上映会

 いしのまきこども映画祭は14日、かわまちオープンパーク(いしのまき元気いちば前堤防)でも行われる。午後7時からで石ノ森萬画館の外壁をスクリーンにした野外上映会で、定員なし。予約不要。

 作品はポプラ社の人気作品を映画化した「映画かいけつゾロリZZ(ダブルゼット)の秘密」(1時間9分)。観覧無料。

内装工事費の寄付呼び掛け

 石巻劇場芸術協会は改修にかかった資材(木材、塗料、設備など)購入費に充てるための寄付を呼び掛けている。内装工事費が当初の見積もりよりかかることが判明したため。目標金額は200万円。

 寄付先は七十七銀行(金融機関コード0125)石巻支店(支店コード404)。種別は普通。口座番号5025676。口座名義は石巻劇場芸術協会。個人1口5000円、法人・団体1口1万円。

 連絡先は矢口さん090(3983)2121、阿部さん080(1813)8673。

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